沖縄のレースに出るための回航に、高知から宜野湾まで同乗させてもらった。
その様子を素人タッチでKYC Newsに投稿、アメログ・FBに紹介させて頂きます。
<航海>
平成28年5月12日に愛知県の武豊町にあるKYCを出港。
沖縄県の宜野湾市に6月19日到着。
航続距離は1,036マイル(1,920km)で、39日間の航海です。
航路は紀伊半島の潮岬を回り四国へ、豊後水道横断し九州東部を南下し鹿児島へ、
トカラ列島・奄美を経由し沖縄に向かった。
1日あたりの長距離は、土佐清水~門川、門川~油津(日南市)で、1日70マイルを走破。
朝5時出港、夕方入港です。
短距離は、種子島~屋久島、徳之島~沖永良部島等の40マイル弱で、風向と潮がよければ、午前中に着きます。
天候にはどうしても左右され、屋久島には6日間、奄美大島には5日間いました。特に、屋久島からトカラ海峡を越えようとしたところ、風が40マイル(風速約20m)吹き、屋久島の
一湊港に引き返し、退避しました。
豊後水道を渡る際にも、強風とうねりで、門川に付いた時にはほっと一息。
航海中のトラブルは油津(宮崎県)~内之浦(鹿児島県)で、アラーム直後、突然のエンジンストップ。急遽、メインを出し帆走へ。港に着き潜ったところ、ペラに網かごみが絡んだらしくて、帆走中のペラの回転でとれていた。その後は、エンジン快調!
その他、両色灯・トイレの室内灯・パルピット等も有った。いずれもベテランヨットマンの対処やオーナー等のバックアップによって事なきを得た。感謝です。
最後に僕が乗った航路を羅列すると、
5/18高知~5/19土佐清水~5/20門川(宮崎県)~5/21油津(日南市)~5/23内之浦~
5/24指宿~5/27硫黄島~5/29種子島~5/31宮之浦(屋久島)~6/4一湊港(屋久島)~
6/6口之島~6/7悪石島
≪ここからハブが・・・!≫
6/8宝島~6/9名瀬(奄美大島)~6/10古仁屋(奄美大島)~6/14徳之島~6/15沖永良部島~
6/18伊江島(沖縄県)~6/19宜野湾(沖縄県)ゴール!!
乗船したのは33日間です。
<人とのつながり>
最初は航海中心に考えていたため、写真を撮らなかった。今から考えると後悔している。
離島に行けば行くほど、素朴で親切だ!
まずは、奄美大島古仁屋の観光案内の3人(撮影の時、一人は休み)。
歌手の”元ちとせ“の同級生で、観光案内以外にもいろいろ相手してもらった。今でもFBやメールが来る。ありがとう!!
古仁屋でアメリカから来ていた親子3人。もう5年も航海しているとの事。いまはどこを走っているのかなぁ?
宝島に釣りで1週間滞在していたパイロットのお兄さん。キンキンに冷えたビールをご馳走してくれた。おいしかった!借りたシュノーケルのおかげできれいな熱帯魚をいっぱい見ることができました。いまもFBを、ありがとう!!
沖永良部島のホテル受付のお嬢さん、ごみ引き取ってくれてありがとう!!
屋久島の海岸で話し相手になってくれた秋田美人。秋田から東京、いまは屋久島在住。21歳でこれから楽しいことがいっぱいあるょ。がんばれ!!
屋久島といえば、混浴で素敵な身体を披露してくれたヤンキー姉妹の2人。単語とボディランゲージでコミニケーションでき、楽しかった。
種子島の足湯で話したおばあちゃん。以前働いていたホテルに折衝し、ごみを引き受けさせてくれた。お元気で!!
口之島でフェリーが週に2回しか来ないのに、自分のタバコを10箱中4箱も譲ってくれた民宿のおじさん、ありがとう!!また、焼酎をタダで飲み放題にしてくれたり、出港時朝早いのに見送りに来てくれ、オレンジまでくれた。
硫黄島で体調が十分でないのに、夕食を提供してくれた民宿のおばちゃん、ありがとう!!おみやげのジャガイモ、船の中でゆでて食べたョ!!
同じく硫黄島で話した看護婦さん。24時間、携帯で呼び出されて大変だと思いますが、がんばってください。あなたの存在や笑顔で癒される患者さん・島民がたくさんいると思います。
島内観光に自分の車を貸してくれたおにいちゃん。おかけで山の展望台近くの橋や東海岸の露天風呂も入ることができました。
「魚を持ってけ!」と言ってくれる、各地の漁港の漁師さん。ありがとう!!
昼間怖い顔をして見ていたおじいさん!!夜、車で港まで送ってくれてありがとう!!
数えあげたらきりが無い。
みなさん、本当にありがとうございました。
ちなみに離島の人口、硫黄島120名・口之島130名・悪石島70名・宝島130名です。
郵便局はどの島にもあり(悪石島は確認していない)、道は舗装されており側溝(下水?)さえある。トイレは和式のみのところもあったが、いずれもきれいだった様に思う。
ドコモはどの島でも使え、何かのときの避難所になるのか?、公の建物は立派だ。
日本のインフラはスゴイ!!
<戦争の傷跡>
本土では、知覧の特攻隊平和会館。近くにある陸軍指定の富屋食堂。
奄美の古仁屋の対岸にある加計呂麻島の特攻艇震洋基地跡。
沖縄のパワースポットである斎場御嶽の艦砲射撃のあと。
本部町(陸軍の飛行場があった伊江島の
対岸)の民宿の朝、散歩していたおばあちゃんが話してくれた戦争体験(当時、小学6年生だったとの事)。
糸満市にある平和祈念館・平和の礎・ひめゆりの塔、旧海軍司令部壕等
随所に戦争の傷跡がある。理屈抜きに戦争はダメだとの現地の人々の気持ちが、じんじん胸に響いてくる。